自動で閉じるキッチンゲート

うちでは愛犬を日中、リビングで放し飼いしています。
キッチンにだけは入られないように、百均のワイヤーネットでバリケードしていた
のですが、固定なので跨ぐのが面倒くさい、たまに転びそうになるので危険！
ちょうど良さそうな開閉式のゲートは、なかなか見付かりませんでした。

そういえば我々ＳＨＫは、ワンコのためのデバイスを自作したときからデビュー？
した事を思い出し、今回も愛犬のために自作する事にしました！

サイズ感を確認＆家族でイメージ共有するため、Fusion360でラフ設計しました。
アセンブリをアニメーションで動かせるのは、分かり易くて良いですよね。

実際に作ったのがコチラ。我ながら良い感じ。

仕様決めと詳細設計

固いタイトルになってしまいましたが、実はテキトー設計です（笑）
下記の箇条書きのように少しずつ仕様を決めながら、Fusion360で設計。
ホームセンターや通販サイトで部品を探し、それに合わせて修正し、
設計完成度を上げてから購入や制作に取り掛かりました。

• キッチン開口 ＞ 扉を収納するスペース なので、2枚の引き戸にする。
• 閉じ忘れ防止のため、自動で閉じるようにしたい。
• スムーズに開閉できるように、スライドレールとゴム戸車を使用。
• ホームセンターでは種類が少なかったので、良さそうな物をモノタロウで注文。
• 軽量かつ安価にするため、主に木材（1X4材）とポリカ中空ボードを使用。
• 木材はホームセンターでカットしてもらうため、長さ/本数を決めてから購入。

1X4材は慎重に選んだつもりでしたが、カットしてもらって持ち帰った後に、一部
ひび割れが見付かったので、後日に追加購入しました。ちょっと残念。

ポリカ中空ボートは格安品をネットで購入。ただし端面から加工屑が入っており、
透明なのでバッチリ見えてる状態でした。なるべくキレイな箇所を残すように
両端を切り落としました。現物の確認ができなかったので、仕方ないですね。

アイテム	数量	備考
1X4材6フィート	5+1本	後日1本追加
ポリカ中空ボード	2枚	厚さ4mm
スライドレール	4本	スガツネ製 引出し用 3段式
ゴム戸車	4個	既製品の修理パーツ？
キーリール	4個	見た目に丈夫そうな奴、詳細不明
ディアウォール	2組
木ネジ複数種	数十本
3Dプリンタ部品	数個	詳細は後述

材料費のみで25k円くらいでした。もう少し工夫すれば2万円切れたかもしれません。

以下、簡単に作り方を紹介します。

【注意】
私のような一般人でもホームセンター等で入手できる、業務用ではない部品を
使って工作しています。本来の用途と異なる物もあるので、ご了承ください。

扉の制作

1. 外枠になる木材をカット
2. ポリカ中空ボードが入るように溝加工
3. 底面になる箇所に戸車を取付け
4. 内側にボードをはめながら、外枠をねじ止め固定

溝加工について
手持ちリュータで少しずつ掘りました。3Dプリンタで作ったガイド（上写真参考）
を取り付ける事で専用工具が無くても、板厚19mmのちょうど真ん中に4mm強の
溝を均一に加工する事ができました。
また、外枠を90度に固定するコーナークランプ代替品も3Dプリンタで作りました。

市販の道具では、用途に合わせて沢山揃える必要がある、たまにしか使わないので
買うと勿体無い＆保管場所に困る（特に木工用は嵩張る）のですが、3Dプリンタ
なら自由な形状を家で作れちゃうので、本当に便利ですね。

扉の連結、自動閉じ機構の取付け

1. 自動閉じ機構の制作
2. 2枚の扉および隠し板に、スライドレール取付け
3. 自動閉じ機構を2枚の扉の間および扉と隠し板の間に取付け

自動閉じ機構について
「キーリール」という、ワイヤー巻き取り式キーホルダーを使っています。
扉を開くとワイヤーが伸びて、手を離すとワイヤーが引っ張られて閉じる仕組み。
キーホルダーを固定するための部品(写真参考)は、3Dプリンタで作りました。
金属ワイヤーの強そうな見た目だけで選んだので、引張力など詳細不明でした。
各2個に増やしたり、ワイヤーを短くしたり、色々と調整する事で、何とか最後
まで閉じてくれるようになりました。

隠し板を作りながら、設置

1. 収納スペースに2本の板をディアウォールで設置
2. 扉と締結
3. 隙間に板をはめて、完成

扉の収納スペースに1X4用のディアウォールで上下につっぱらせました。
専用設計なので勿論サイズぴったりで、壁に穴を開ける事無く設置できました！
ただし外すときは、逆の手順で隠し板をバラす必要があります。

総括

適当に作った割には、スムーズに開閉できています。
完全に閉じるとスライドレールのロックで止まります。これは想定外に嬉しい！
唯一？の難点は、外からレールが見えてる事ですね。
私のスキルでは設計的に避けられませんでした....
夏休みとか長い期間かけて作ったので、すぐに壊れない事を祈るのみです（笑）